ドラゴンコンサルティングをお薦めします!  椢原浩一氏

■ドラゴンコンサルティング 利用者に聞く   椢原浩一氏(企業再生コンサルタント)

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KRBコンサルタンツ 椢原浩一さんに五藤のグループコンサルティングを受講した経緯とその効果について詳しく聞きました。


椢原浩一(くにはらこういち)氏について  KRBコンサルタンツ代表、大阪生まれ、52歳。神戸市を拠点に圧倒的黒字化、会社再建、事業再生の3分野で活動している。

近畿大学を卒業後にキーエンスに入社、営業マンとして実績を残した後、27歳で大手経営コンサルティング会社に転職。その後35歳で独立し、40歳で法人化した。その経営コンサルティングは、営業、財務・管理会計、融資、企業法務、人事、再建実務に関する圧倒的な知識と経験に裏打ちされており、「実は銀行のことしか知らない、元銀行マンの事業再生コンサルタント」とは完全に一線を画している。

再建社数はすでに330社を超え、相談件数3400社超、指導件数940社超、一年黒字化率は94.4%という実績を持ち、事業再生コンサルタントとして間違いなく日本トップクラスの実力者である。

■ KRBコンサルタンツの運営形態

k5― 椢原(くにはら)さんは現在、KRBコンサルタンツを どう運営しているのですか。

『KRBコンサルタンツ』は、代表コンサルタントの私、基本コンサルティング業務と事務を兼任する「秘書」と呼ばれる女性社員3人、そして役員1名の計5名で運営しています。

『秘書』である女性社員はいわゆる「事務職」とは異なり、基礎的なコンサルティング業務も行います。具体的には、たとえば、クライアント先に関して銀行から質問があった場合やクライアントから相談や質問があった場合でも、ある程度の内容は自力で回答できるだけの経営や財務知識を持っています。彼女らには「わからないことがあっても、次回はできるようになれ。わからないを2度、3度繰り返すな」と指導しています。

今回、五藤さんの指導を受けてコンサルティングブックを作ったのは、会社の集客だけではなく、「秘書を含めた社内の生産性を向上させること」が目的でした。

具体的には圧倒的黒字化や会社再建、事業再生などの各コンサルティング分野で、仕事の進め方とやプロセス進展の基本形、つまり「こうすれば、たいていはこうなる、だから次はこうする」という情報を記した「業務のシナリオ」のようなものを作りたかったのです。

秘書は、このシナリオを見て、基礎的なコンサルティングは私に頼らず自力で行い、要所要所の高度な専門性が必要になる業務だけ「私が担当する」そのような仕組みを確立すれば、事務所の生産性、すなわち「1人当たり利益」、「単位時間当たり利益」をさらに向上できると考えました。

■ 組織化の必要性

― 椢原さんが「脱・一匹オオカミ」、「事務所の組織化」を構想したのはいつ頃からですか。

35歳で個人事業として独立したときから、いつかは組織化せねばと思っていました。

私はコンサルタントになる前はキーエンスという会社で営業職だったのですが、そのとき「生産性」という考え方を徹底的に叩き込まれました。生産性の向上とは、大きくは「1人当たり、時間当たりの利益を最大化すること」で、もっと単純には「就業時間中は、全員が休むことなく稼いでる」という状態のことです。

法人化すると同時に「秘書&コンサルタント」という体制にしたのも、生産性向上が目的です。コンサルティング会社の運営体制としては「コンサルタントと、それをサポートする女性事務社員」という図式がよく見られますが、これでは事務社員の生産性(=稼ぎ力)が今ひとつです。

そもそもコンサルティング会社に入社してくるような、やる気も実力も旺盛な女性に事務だけやらせておくのはもったいない。だったらコンサルティングと書類作成や顧客対応などの事務との垣根を外して、基礎的なコンサルティングの部分は「秘書」にどんどん担当させれば良い、そうすれば会社全体の生産性が上がると考えたのです。

■ なぜコンサルタント専業社員を中途採用しないのか

― 生産性を上げたいのなら、「秘書」ではなく、案件全体を担当する「コンサルタント専業社員」を雇えば良いのでは。

k2法人化すると同時に「秘書」制を採用し、同時にその頃からコンサルタント専業社員の採用は行っていました

その頃は独立して6年目くらいですが、顧客数、売上げ、利益のいずれも順調に推移していましたが、いつまでも一匹狼では成長に限界がある、それは自分でも分かっていました。そんな私の様子を見かねてか、知人の弁護士や税理士が、「椢原さんもいつまでも1人でやっていないで、そろそろ人を雇った方が良いんじゃないの」と言ってきます。

そういう彼らの事務所では、なるほど所長の下に、若手の有資格者が何人かいて主要業務を分担しており、その様子を見ると、ウチもこういう形でピラミッドぽく組織化した方がいいかなと思えてきます。

というわけで2005年から本格的にコンサルタント採用を開始しました。リクナビ、マイナビ、紹介、職安、ウチに飛び込んできた営業マンの逆引き抜きなど、あらゆる手を尽くして人材採用に尽力しました。

しかし結果から言うと、これらの採用はすべて失敗しました。かれこれ数十人は採用しましたが、今は誰も残っていません。自主退職は数えるほどで、99%は協議による退職、要するに「君はコンサルタントには向いていないから、別の仕事を探した方がいい」と私が伝えたわけです。

■ 『就職気分』ではコンサルタントは務まらない

― それは「採用のミスマッチ」だったのでは?いったい、どんな人を採用したのですか。

志望者は30代男性が9割で、金融、営業、IT関係の人が多かったです。

みなさん、面接のときには「コンサルティングぐらい簡単にできる(前職でもやっていたし)」と自信を持っていました。私としては、入社してから「こんなはずじゃなかった」とミスマッチ感を持たれても不本意なので「経営コンサルティングは大変な仕事だ。入社後2~3年は土日も勉強か仕事、家族との時間も捨てるぐらいの覚悟が必要だ」と何度も念を押していました。

しかし、誰もそこまでやらないとコンサルタントにはなれないとは思っておらず、頭の中では「コンサルタントになれば給与は増えるし、人の役に立てるやりがいのある仕事」と美味しいことばかり考えているようでした。

面接や試験を経て採用し、そして書類作成や私のアシスタントを任せてみるわけですが、すると、まるで使えないわけです。元銀行マンで「財務諸表は普段から見ていたので知識も経験も十分です」と自負していた人も、中小企業診断士の資格を持っていた人でさえ、当社の実際ののコンサルティング業務には全く歯が立ちませんでした。

そもそも銀行マンの仕事と経営コンサルティングは全く別の業務であり、それをいっしょくたにして「財務諸表が読めて、経営者に対して仕事もしていたので大丈夫」と考えている時点で甘いのです。

中小企業診断士の知識を持っていても、圧倒的な黒字を生み出すことはできないのです。

ただし最初は使えないということは、私としては想定の範囲内でした。最初は失敗しても構わないので、挫折して、そこで自分の等身大を知り、それから這い上がってくればいい、そう思っていました。私自身がそうでしたからね。

■ 新人育成の懇切丁寧なプログラムなどなかった

k3― 椢原さんも最初はダメだったのですか。

はい、最初はまったくダメでした。キーエンスを辞めてコンサルティング会社に入社したはいいが、周囲はみ な一流大学卒で全員頭がいいし、全員仕事ができる。近畿大学卒なんて私だけでした。

会社には新人育成の懇切丁寧なプログラムなどもちろん無くて、とにかく自分で何とかするしかありません。それから2年は通常業務のかたわら必死で勉強、ゆっくり休んだのは元旦だけという毎日でしたが、そこまで努力して「やっと人並み、まわり並」になれただけでした。

経営コンサルタントは「就職する」という気持ちではなれない職種であり、最初は死ぬ気で努力するほかありません。だから甘い考えで入社して来る人も、挫折して現実を知ったら、その後は死ぬ気で努力して這い上がってくればいい、そう思っていました。

■ 人を育てることは、自分に向いていないと悟る

― しかし実際はというと…

はい、お察しのとおり残念ながら、「這い上がって」来た社員は皆無でした。とりあえず仕事に関係する書籍を少なくとも週に数冊読めと指導するのですが、それでも読まないですし、他に何か努力している気配もない。結局プライドが邪魔をするのか、「ごまかし」に走ろうとするのです。

こんな社員が増えると、「仕事ができない社員の人件費を私が稼いでいる」ような格好になる。生産性が上がるどころが逆に下がっているわけです。そうなると、もうダメだと判断し、「キミは向いていないから別の道を探した方がいい」と諭すしかないわけです。

こんな経験を数十人も繰り返せば、さすがに学習効果が出るわけで、とりあえずは「中途採用者はみな軽い就職気分で、本当の意味でのハングリー精神は期待できない、かといってこれまで『育てられた』経験がない自分が、今さら根気よく人を育てることも無理そうだ」という中間結論に至りました。

ここで冷静に社内を見渡して、秘書の女性が実はなかなか飲み込みがいいことに気づきました。もちろん壁にぶつかることもありますが、これまでの男性社員のような「変なプライド」がなく、失敗は素直に挽回しようとします。そうであるなら彼女らを強化した方が話が早い。ということから、「秘書」の生産性をさらに向上することにしたのです。

今以上に、秘書が秘書以上の仕事をし、コンサルタント領域にまで立ち入ることを目指したのです。

それには、コンサルティングの現場で私がやっていることを「プログラム化」するのが有効だと考えました。

■ 五藤のコンサルティングとの出会い

― 「自分の仕事のプログラム化」とは?

社内の様々な業務の手順を記した資料はすでに当社にはあります。私が作成したのは、「あるコンサルティング業務全体の見取り図、俯瞰図」「こう動けば、次はこれ、その時の状況がこうなっていればこれという、業務のステップ化とそのコンテンツ」のようなものなので、私としては「コンサルティングプログラム」と呼ぶ方がしっくりきます。

「マニュアル」というと「余計なことは考えず、マニュアル通りにやればよい」というニュアンスがありますが、私は「社員が自分で考え、仕事を深化させるための業務マップ」を作りたかったわけで、その意味でもこれはマニュアルではありません。

このように自分の中で「プログラム化」に関心が高まっていた時期にネット検索する中で偶然知ったのが、五藤さんのグループコンサルティングでした。これを受講して「コンサルティングブック」を作れば、それを「コンサルティングプログラム」=「業務マップ」に転用できるなと思いました。

■ 自分で作ろうとは思わなかった理由

k4― 「社内プログラムぐらい自分で作ればよい」とは思いませんでしたか。

いや、自分で作るより、五藤さんに方法を学ぶ方が良いと思いました。理由は、自分で作ろうとするのでは「時間が作れない」「環境が作れない」「自分のカラを破れない」という3点です。

第一の理由「時間が作れない」についてですが、「コンサルティングプログラム作り」という仕事は、長期的には重要性は高いのですが、目先のコンサルティングとは無関係なので、つい後回しになりがちです。

空いた時間にやるといっても、私の場合、少しでも時間が空くと、秘書がドンドン次の仕事の予定を入れていきます。そうなると、これはもう「グループコンサルティングに参加」という形で強制的にスケジュールを確保するしかないと思いました

このグループコンサルティングの場合、ただ話を聞くだけでなく「コンサルティングブックを作る」というゴールがあります。それが獲得できるなら予定を空ける価値がある、そう考えました。

■ ホテルにこもってもダメだった

― 第二の理由「環境が作れない」とは具体的には。

何か仕事をするときは「時間」の他に「集中して作業できる環境」も重要です。しかし、この環境確保がなかなか難しい。

「ホテルに閉じこもって仕事をする」ということも試してみましたが、結果としてはダメでした。携帯電話もネットも切って、外部との関わりは遮断している。しかし頭の中に浮かんでくる「あの案件のあれ、どうなってたっけ?」という雑念だけは振り払えませんでした。環境確保の最後の障壁は「自分の頭の中」だったわけです(※)。

しかしグループコンサルティングという形式ならば、参加している間は、目の前の話に集中せざるをえません。環境確保として有効だと思いました。

※ 余談ですが、「南の島のプールサイドで優雅に仕事する」というのも、一度やってみたかったので、ハワイに家族旅行したとき資料を山ほど持参してトライしましたが、まるで集中できませんでした。ハワイの弛緩した空気の中で仕事に集中するなど不可能だったわけで、やっぱり環境って重要なんだなと改めて実感しました。ちなみに私にとって仕事が一番はかどるのは、「移動中の車の中」です。あの狭さがいい。考え事に集中できます。

■ どうせなら最短距離で最上のものを

― 第三の理由、「自分のカラを破れない」とは。

私もコンサルタントですし何冊か本を書いた経験もあるので、「コンサルティングプログラム」についても、それなりには自作できる自信はあります。しかし、それでは十分な品質が確保できないと考えました。

たとえば天ぷらやラーメンを作るとして、とりあえず食べルことができる味のものなら自分で作れますが、しかし「人に出して金が取れるレベル」まで作るとなると、素人には無理なわけです。同じようにコンテンツ作りでも、プロフェッショナルには「上質の物を作るための独自の方法」があるはずで、だったらお金を払って習った方が早いのです。

グループコンサルティングを受ける前、まず五藤さんのセミナーに参加しましたが、その時、思ったのは「この人は、トップコンサルタントと同じ話し方をするな」ということでした。

普通のコンサルタントは「論理的な話し方」をしますが、しかし、人に何かを理解させるには、箇条書きのような論理だけでは不十分であり、トップコンサルタントならば必ずイメージやストーリーを駆使して相手が腹落ちできるように話すものです。五藤さんの話し方にも同様のイメージ喚起力を感じました。

それで、この人は本物だと確信できたので、グループコンサルティングを受講することを決めたのです。

そして3ヶ月後、一個目のコンサルティングプログラムが完成しました。それ以後は、習ったノウハウを元に他の分野のプログラムを自作しています。分量はA4 1枚から数十ページまで様々です。

秘書スタッフとの共通言語、プログラム、マップができたことで、今まで「椢原のノウハウ」で動いていた業務が少しずつですが、「KRBコンサルタンツという組織のノウハウとして動き始めた」、そんな実感があります。

■ 「時間」は最も重要なリソース

― 現在、社内プログラムの制作を検討しているコンサルタントに向けて、「先輩ユーザーとしてのアドバイス」などあればお聞かせください。

私は、自分にとって最重要のリソースである「時間」を失わないよう、セミナーにはうかつに参加しないようにしています。本ならば途中で読むのを止められますが、セミナーでは一定時間が拘束されるので、貴重な時間資源がごっそり失われるリスクがあるからです。

しかし五藤さんのグループコンサルティングは、ほかでは聞けない独自の情報、ノウハウに満ちています。自身のノウハウの体系化を検討しているコンサルタントのみなさんにとっては、参加を検討する価値は十分にあるでしょう。

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■ 五藤よりひとこと

コンサルタントは、最初は必ず個人として起業するわけですが、では事業が軌道に乗ったとき、今後、組織化を目指すのか、それとも一匹オオカミであり続けるのか、それはどちらがいい悪いという話はありませんが、どこかで選択を迫られることになります。

私のグループコンサルティングの基本内容は、「コンサルティングビジネスを軌道に載せる方法」ですが、実は、椢原さんのように、「自身のノウハウの体系化」が目的で受講なさる方も多くいらっしゃいます。

一流コンサルタントの優れたノウハウが、その人一代で終わらず次世代に引き継がれていくのは素晴らしいことです。そのために弊社のグループコンサルティングが役に立つのであればとても光栄なことです。

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KRBコンサルタンツ株式会社のホームページ ※取材制作 カスタマワイズ