【3月12日 Xinhua News】中国の保健部門は9日、新型コロナウイルスによる肺炎から回復して退院した5万人を超える人々の大半が中国伝統医学の中医学治療(TCM)を受けていたことを明らかにした。

 国家中医薬管理局の余艶紅(Yu Yanhong)副局長は記者会見で、TCMと西洋医学治療の併用が新型肺炎治療に効果があることが膨大な数の患者によって証明されていると述べた。

 公式データによると、TCMは中国国内で新型肺炎への感染が確認された7万4603人(全体の92.5%)の治療に導入されている。

 専門家チームは、TCMのみ、または西洋医学治療のみを受けた患者に比べると、両方を統合した治療を受けた患者では、熱や咳(せき)、だるさなどの症状を早めに緩和して回復率を上げ、軽い症状が重症化する可能性と死亡率を下げるのに効果があったことを確認したとしている。

 余氏は、TCMは、伝染病に対する体の自然免疫力と回復力を高め、体全体のバランスを維持することを重視していると述べた。

 また、中国国家衛生健康委員会の曽益新(Zeng Yixin)副主任は、TCMの臨床治療は、地理や気候条件の違い、患者それぞれの体調を基に個別に行われると説明している。

 同委員会は、各地域で新型肺炎の予防・抑制に関してTCM治療計画を推進するよう通達している。(c)Xinhua News/AFPBB News