CC2

「初心者からコアなファンまで」を対象に幅広くBowieの楽曲を紹介していこうというのがこの
「Compiled Compilationsシリーズ」。
 例えば、「デラックス盤などの再発はスルーしているけど、アルバムは全て持っている」という真面目なファンの方にもBowieの楽曲との新たなる出会いを演出すべく、総力を挙げてオリジナルアルバム未収録曲をアルファベット順に紹介していく。
 ベスト盤やボックスセットのみの収録曲、サントラ提供曲、シングルのカップリング、他アーティストの作品へのゲスト参加曲、企画アルバム収録曲など公式リリースされた楽曲を全て網羅していく。元々はオフ会用のコンテンツだったのだけれど、この機会に全体を見直して不備があれば追加、修正もしていく予定だ。
 サブスクの普及でサントラやコンピ盤のみ収録の1曲だけを気軽に聞くことができるようになった今こそ、非常に有意義な企画ではないだろうか(自画自賛!)。
第2回はC、D、E、Fで始まるタイトルの楽曲を紹介する(ただし、Eで始まる公式音源でオリジナルアルバム未収録曲はなし)。
※曲名をクリックすると曲の一部が試聴可能

C
01. Cat People (Putting Out Fire)
アルバム「Let's Dance」にめっちゃキャッチーなアレンジのバージョンが収録されているこの曲、元々は1982年に映画「CAT PEOPLE」のタイトル曲として提供された楽曲のリメイクである。こちらのオリジナルバージョンは音楽プロデューサーGiorgio Moroderとの競作でBowie名義のアルバムではベスト盤「The Best Of David Bowie 1980/1987」、Boxセット「A New Career In A New Town [1977-1982]」の「Re:Call 3」などに収録されている。

02. Changes
Tony Visconti人脈により制作された、オーストラリアの女性シンガーButterfly Boucherとのデュエットによるリメイクバージョン。アニメ映画「Shrek 2」のサントラに収録されている。実は聞いたことのないファンの方も多く存在するのではという、意外と知られていないレアバージョンではないだろうか。

03. Comfortably Numb
PINK FLOYDのギタリストDavid GilmourのDVD収録が行われたソロコンサートにBowieはゲストとして出演。David Gilmour名義のシングル「Aronold Layne」のカップリング曲としてリリースされている。

04. Conversation Piece
シングル「The Prettiest Star」のカップリング曲として1970年にリリースされている(モノバージョン)。Ryko盤「Space Oddity」のボーナストラックとして再発され、その後、未発表だったステレオバージョンが「Space Oddity」40周年記念盤でリリースされている。2000年にはアルバム「Toy」用に再レコーディングされている。

05. Cosmic Dancer
1991年2月6日、Los AngelesのInglewood ForumでのMorrisseyのライブでBowieはゲストとして登場し、この曲をデュエットしている。オリジナルはT-Rex。DAVID BOWIE & MORRISSEY 名義で配信&7インチシングル(2020)としてリリースされている。また、映像がyoutubeのMorrissey公式チャンネルにUPされている。

06. Crystal Japan
自身が出演した宝焼酎「純」のCM用に新曲として提供され、当初は日本でのみシングルでリリースされたが、すぐ後に海外でもシングル「Up The Hill Backwards」のカップリング曲としてリリースされた。映画「地球に落ちてきた男」のサントラ用に制作されていたマテリアルという説もあるが真偽は定かではない。「All Saints (Collected Instrumentals 1977-1999)」、Boxセット「A New Career In A New Town [1977-1982]」の「Re:Call 3」に収録されている。

07. The Cynic
デンマークのオルタナ・ロックバンド Kashmirの6thアルバム「No Balance Palace」(2005)収録のこの曲でBowieはゲストヴォーカルとしてフィーチャーされている。同曲はシングルとしてもリリースされ、Bowieが静止画で登場するPVも制作されている。

D
08. Dancing In The Street
アメリカの女性コーラスグループMartha & The Vandellasが1964年にリリースしたこの曲を、BowieはチャリティイベントLIVE AIDのためにMick Jaggerとレコーディング。シングルとしてリリースされ2人が出演するPVも制作されている。当初は、英米を結んだ衛星中継でのライブパフォーマンスが企画されたが技術的な問題で実現せず、スタジオでのレコーディングに変更された。完パケの完成がLIVE AID当日に間に合わず、会場ではホーンセクションの入っていないバージョンでのPVが公開された。ベスト盤「Nothing Has Changed」、Boxセット「Loving The Alien [1983-1988]」の「Re:Call 4」などに収録されている。

09. Day-In Day-Out(Extended Dance Mix)
1987年のアルバム「Never Let Me Down」のリードシングルとしてリリースされたこの曲の12インチバージョンは、アルバムバージョンと全くアレンジが異なるポップな仕上がりとなっている。本来の「Compiled Compilationsシリーズ」のコンセプトとはズレているが、個人的に好きなバージョン且つ別物と言えるくらいにテイストも異なっているので取り上げている。DVD「Best Of Bowie」で聞くことができる。

10. Dirty Song
自身も出演したBBCのテレビドラマ「Baal」の劇中歌。新たにスタジオ録音されたこのバージョンは5曲入りEP「David Bowie In Bertolt Brecht's Baal」として7インチと12インチアナログでリリースされた。Boxセット「A New Career In A New Town [1977-1982]」の「Re:Call 3」に収録されている。

11. Dodo
元々は1984とのメドレーで録音された曲の別バージョン。 4'31"のフルバージョンは女性シンガーLuluとのデュエットだが、RYKO版「Diamond Dogs」のボーナストラックとしてリリースされる際には2'56"にエディットされ、Luluのヴォーカルもオミットされている。Luluのヴォーカルが聴けるオリジナルバージョンはブートレッグで聞くことができる。エディットバージョン「Diamond Dogs」30周年記念盤に収録されている。

12. Don't Let Me Down & Down(Indonesian Version)
アルバム「Black Tie White Noise」に収録されているこの曲はBowieのオリジナルではなく、モーリタニアの女性シンガー、Tahra Mint Hembaraのカバー曲である。アルバム本編に収録されているのは英語バージョンだが、東南アジア盤「Black Tie White Noise」にはボーナストラックとしてインドネシア語バージョンが収録されている。同アルバムの2枚組拡張版やDVD「Best Of Bowie」の隠しトラックでこの北京語バージョンを聞くことができる。「Brilliant Adventure [1991-2001]」の「Re:call5」にも収録されている。

13. The Drowned Girl
自身も出演したBBCのテレビドラマ「Baal」の劇中歌としてパフォーマンスされた。新たにスタジオ録音されたこのバージョンは5曲入りEP「David Bowie In Bertolt Brecht's Baal」に収録されていて、「Wild Is The Wind」と同時に撮影されたPVが制作されている。Boxセット「A New Career In A New Town [1977-1982]」の「Re:Call 3」に収録されている。同アルバムの再発拡張版(2CD+1DVD)と「Brilliant Adventure [1991-2001]」の「Re:call5」で聞くことができる。

F
14. Falling Down
15. Fannin Street
映画「プレステージ」で共演した女優Scarlett Johanssonのアルバム「Anywhere I Lay My Head」(2008)収録のこの2曲にBowieはゲストヴォーカルとしてコーラスで参加している。

16. A Fleeting Moment
アルバム「Earthling」収録のこの曲をBowieは北京語でレコーディング。香港盤「Earthling」のボーナスディスクに収録されている。「Brilliant Adventure [1991-2001]」でも「Re:call5」で聞くことができる。

17. Fly
アルバム「Reality」の初回盤2枚組のボーナスディスク収録曲。同アルバムの2枚組拡張版にも収録されている。

18. A Foggy Day (In London Town)
George Gershwin生誕100年を記念してリリースされたエイズ啓発チャリティアルバム「Red Hot + Rhapsody」にDavid Bowie + Angelo Badalamenti名義でこの曲が収録されている。Boxセット「Brilliant Adventure [1991-2001]」の「Re:call5」でも聞くことができる。

19. Fun
「Fame」のラインに基づく曲「Is it Any Wonder」から派生したこの曲は元々、Bowienet(現Davidbowie.com)入会特典CD「liveandwell.com」のみに収録されていた。複数のバージョンが存在するがそのうちの1つが、「Brilliant Adventure [1991-2001]」のRe:call5に収録されている。

※Don't Let Me Down & Down(Indonesian Version)を追加(2022/3/22)
※Cosmic Dancerを追加(2022/4/9)

[Compiled Compilationsシリーズ]
CompiledCompilationsOneBowie
CompiledCompilationsThreeBowie
CompiledCompilationsThreeFour