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歯ブラシはどのくらいの頻度で変えている?
英マンチェスター大学によると、普通の歯ブラシには1千万個以上の細菌が付着しており、腸に生息し、軽度の下痢、ひどい場合には嘔吐(おうと)や激しい腹痛を引き起こす大腸菌や、感染症を引き起こすことがあるブドウ球菌も含まれている。今すぐ歯ブラシの保管場所やお手入れを考え直したくなる、衝撃の事実をアメリカ版ウィメンズヘルスからご紹介。

口の中には常時100~200種類の口腔(こうくう)細菌が生息しており、それが結果的に歯ブラシに付着する。

洗面台の小さなコップに歯ブラシを立てている人は、注意が必要。「トイレを流したときの水しぶきは、洗面所内の壁や置いてある物の表面に付着します」と説明するのは、米アリゾナ大学の微生物学教授、チャールズ・ジェルバ博士。「便器から90cm以内の場所に歯ブラシを置いていれば、トイレに流した汚物を含んだ水で歯を磨いていることになりかねません」

さらに、もし、歯ブラシを共有している人がいたら要注意。「歯ブラシやデンタルフロスを使うと、口の中に小さな切り傷ができます。B型肝炎ウイルスなどの血液感染性ウイルスが歯ブラシに乗り移り、同じ歯ブラシを使う別の人の感染症を引き起こすことも考えられます」とジェルバ博士は注意を促す。

歯ブラシと口腔(こうくう)を清潔に維持するには、米国歯科医師会のスポークスパーソンで歯科医のマリア・ロペス・ハウエルの以下のアドバイスに従おう。

歯ブラシを毎日入念に洗う

そう、毎日。「口から細菌を取り除くのが歯ブラシの役目ですから、歯ブラシには細菌が付着していて当然です」とハウエル博士。だからこそ、使用後の歯ブラシは入念に洗い、細菌だけでなく、残りの歯磨き粉や老廃物も取り除くことが大切。

病み上がりには歯ブラシを取り換える

そうしないと風邪がぶり返すという科学的な証拠はないけれど、ハウエル博士が言うように、「健康のためなら念には念を」

3~4カ月ごとに歯ブラシを取り換える

毛先がボサボサになったり擦り切れたりしたら、3カ月を待たずに取り換えること。「ブラシが開いてしまった歯ブラシは、歯や歯茎にたまった歯垢(しこう)を効果的に取りの除けません」とハウエル博士。特に、子ども用歯ブラシは大人用より頻繁に取り換える必要がある。なぜなら、子どもは歯ブラシをかむ可能性が高いので、毛先が早くボサボサになるため。

歯ブラシをトイレの近くに置かない

どうしてもそうするしかないなら、せめてトイレの水を流すときはふたを閉め、手を洗うときは歯ブラシを洗面台から遠ざけること。

歯ブラシを浴室の中に放置しない

トラベルケースや浴室の中など、通気性が低く、それゆえ微生物の成長を促進する湿った場所に歯ブラシを置いておくのは絶対NG。「歯ブラシは、常に乾いた状態で使えるような通気性の良い場所に立てておくのが理想的」と語るハウエル博士は、旅行後はトラベルケースを食器洗い機で洗うそう。「そうすれば、旅行用の歯ブラシを細菌のいない清潔な場所で保管できます」

※この記事は、アメリカ版ウィメンズヘルスから翻訳されました。



Text: Meghan Rabbitt Translation: Ai Igamoto Photo: Getty Images

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Nana Fukasawa
ウィメンズヘルス・エディター

2018年に「ウィメンズへルス」編集部にジョイン。アシスタントを経て、エディターとして美容、フード、ダイエットなどの記事を担当。流行りそうなヘルシーキーワードをいち早くキャッチすることを心がけている。CBDや筋膜リリース、アーユルヴェーダ、植物療法を学ぶ、自他共に認める“セルフケア マニア”。2023年初めてのハーフマラソンに挑戦。